TEL. 06-6879-3747
〒565-0871 大阪府吹田市山田丘2-2 バイオ棟6階 E60-01
わが国において腎機能が高度に低下した患者さんの数は年々増え続けており、透析療法を行っている患者さんの数は合計30万人を超えたと言われています。このような状況にありますので、まだ透析療法に至っていない、慢性腎臓病(CKD)の患者さんに対して、対策を行う重要性が高まっています。
CKDの患者さんは、手足や顔がむくんだ(浮腫)状態になることがよくあります。浮腫がひどくなると、手足や体を動かしにくくなって、日常生活にかなりの不自由をきたしますので、浮腫をきっちりと治療で取り除いていくことは重要なことです。
それだけでなく、浮腫があることで、心臓や腎臓、腸に悪影響を及ぼし、ひいては将来的に、脳卒中、心不全といった心血管疾患にかかりやすくなったり、栄養状態が悪くなったり、腎機能がさらに悪化する可能性もあります。
また、仮に入院された際に浮腫があったとしても、退院の頃には、少し減っていたり、消えていたりすることが多いのですが、通院生活に戻られますと、また浮腫が元のように悪くなってしまう患者さんも中にはおられます。
こういった患者様では、やはり上述のような将来への悪影響が懸念されます。
CKD患者さんが浮腫を生じる原因には様々なものあります。その原因によって、あるいは治療で浮腫をコントロールすることによって、将来的に体にどのように影響してくるのか、ということを調べて、治療につなげていくことは、以上のことからも大変重要であると考えられ、今、世界的にも、このような研究を行うことが非常に強く求められています。
そこで、本研究では、入院期間内での浮腫の強さの変化や、浮腫に関係する検査項目、あるいは治療内容が、退院後の浮腫の状態や、将来の腎機能、心血管疾患の発病にどのように影響するのか、という点について検討させていただきます。私達は、この研究から得られた知見をCKD管理の向上に役立て、患者さんにより良い治療を提供したいと考えています。
本研究は、入院された浮腫を伴っているCKD患者さんを対象としており、実施について大阪大学医学部附属病院長の許可を受けています。
◆実施予定期間と目標症例数
本研究の実施予定期間は、2018年12月末までとなっています。患者さん個人に関しては、参加登録から試験終了までは1年間となっています。また、計200人の患者さんに参加していただく予定です。
◆スケジュール
入院日・退院直前・退院されてから1年後に、通常の血液・尿検査に加えて、血液を11mL、尿を30mL余分に採取させて頂きます。この研究のための採血・採尿は、普段の診察の際に受けていただく採血・採尿と同時に行いますので、この試験に参加されてもされなくても、採血・採尿の回数は変わりません。
本研究は、すべて日常診療の範囲内で行われ、日常診療の様子を観察していくものです。新規薬剤の投与や、体への負担が生じる処置を行うものではありませんので、研究に参加していただくことによって生じる副作用・健康被害はありません。また、本研究では、通常診療での採血の際に余分に11mLの血液をいただきます。採血の際に痛みや皮下出血が起こる可能性はありますが、血液は日常診療で採血をされる際に同時にいただきますので、研究によって追加で痛みや皮下出血が起こることはありません。採血の際に、万が一このような健康被害が発生した場合は、当院にて最善の治療を続けますが、補償制度は準備していないことをご了承下さい。
今回の研究の参加中に受けていただく検査のうち、保険適応内のものは通常診療内と同じように扱われます。なお、保険診療内から外れる血液検査・尿検査等での特殊項目の測定(ANP・ADH・PTH・PRA・PAC・体液組成)については、研究費より支払われます。また、謝礼や交通費の支給はありません。
この研究への参加は、あなたの自由な意思で決めてください。たとえお断りになっても今後の治療において不利益を受けることはありません。またこの研究への参加に同意した後にも、いつでも同意を撤回することができます。この場合も、診療にあたって不利益を受けることはなく、あなたに合った治療法を行っていきます。同意の撤回を希望される場合は、遠慮なく担当医師にお伝えください。あなたに関わる研究結果を破棄し、それ以降は
得られた情報を研究目的に用いないようにすることが可能です。ただし、すでに研究結果が公表されていた場合は、これを破棄することはできません。
カルテなどから得られる名前、カルテ番号、年齢、性別、各種検査結果などのプライバシー保護には十分配慮いたします。いただいた血清・尿は、患者さんのお名前ではなく個別の番号をつけたチューブで冷凍保管します。また、情報に関しても同様に個別の番号で管理します。このため、別の鍵付き保管庫に保存してある対応表を見なければ、冷凍保管してあるサンプルや情報が誰のものであるか分からないようになっています。学会や論文等で、あなたを含む多くの方の検査結果に基づいた研究成果を発表することがありますが、その際には氏名や住所を特定できるような情報を明らかにすることは決してありません。
あなた自身、あるいはあなたが指定された人が希望された場合、他の患者さんの個人情報保護や当研究の独創性確保に支障がない範囲内で、本研究の計画および方法についての資料を提供いたします。本研究の計画・方法に関する資料の入手・閲覧をご希望の際は、本文書末尾に記載されている「お問い合わせ先」までご連絡下さい。
なお本研究の成果により、何らかの特許権等や それによる経済的利益が生み出される可能性がありますが、全ての権利は研究機関、および研究遂行者などに帰属します。
この研究で得られたデータ(情報)、および血液や尿は、研究終了後も大阪大学大学院医学系研究科 腎疾患統合医療学で保管され、他の研究に利用する可能性があります。データの保管期限は、研究終了日から5年、または研究結果の最終公表日から3年、または論文等の発表から10年、のいずれか遅い日までとします。血液や尿は、研究終了日から5年、または研究結果の最終公表日から3年、または論文等の発表から5年、のいずれか遅い日まで保管します。
今回の研究に参加して頂くにあたって、血液・尿(以下、生体試料)の、検査終了後の残った部分や検査結果のデータを保管し、広く医学の進歩のため、将来の研究あるいは医学教育に利用させて頂けないかおうかがいしています。
私たち腎臓内科医療スタッフは日々の診療に最善を尽くしつつ、医学の発展へとつながることを切に望み、診療および研究に携わっております。生体試料はたとえ血液一滴であっても学生や医師の教育・研究に貴重な材料となります。以下の点をご理解いただき、ご協力いただきますようお願い申し上げます。
こちらにつきましても、ご協力頂くかどうかは全く自由ですし、協力頂けなくても今後の診療に何ら不利益になることはありません。また、一度同意頂いた場合でも後になって撤回することが可能です。同意の撤回は書面(別にお渡ししております同意撤回書)にて受付けます。
これらの生体試料を利用する全ての研究は、その都度研究計画を作成し、倫理審査委員会による審査・承認を得た後に実施されます。また、生体試料は大阪大学大学院医学系研究科 腎疾患統合医療学に厳重に保管されます。もちろん、プライバシーが公開されることは一切ありません。研究によっては、その結果において知的財産権が生じる場合が考えられます。このような場合、その権利は研究遂行者や研究機関に属するものとさせていただきます。また、研究は患者さんの疾患の治療や健康維持に影響を与えるものではなく、費用はかかりませんし、逆に謝礼をお渡しすることもありません。患者さんが研究に参加していただくことで直接利益を得ることはありませんし、また逆に不利益を被ることもありません。
◆研究代表者(試験全体を統括する研究者)
猪阪 善隆(大阪大学医学部附属病院 腎臓内科)
◆データセンター(データ管理を行う研究者)
大阪大学医学部附属病院 腎臓内科 (責任者:坂口 悠介)
本研究に関し、疑問、苦情などある際には、下記研究事務局までご連絡ください。
【研究事務局】
大阪大学医学部附属病院 腎臓内科、同 循環器内科
事務局責任者:濱野 高行
事務局副責任者: 大谷 朋仁
住所:大阪府吹田市山田丘2-2
電話番号:06-6879-3857(腎臓内科)、06-6879-3640(循環器内科)
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FAX 06-6879-3746
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